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アーカイヴで紹介できなかったおしごとや、
ふと思い出したものなどをランダムにご紹介いたします。
その他よくあるブログぽく、くちはばったいこととかも
書くかもしれません。

2007年1月24日(水曜日)

スキャナ

カテゴリー: - poltern @ 05時55分10秒

文化財をデジタルアーカイヴ化したり保存のためにスキャンしているそうですね。
掛け軸1本を5分くらいで1億6千万画素。ぎゃー。

1億6千万画素といえば、あのへんなデカいデジカメを思い出します。
1億6000万画素の超巨大デジタルカメラ」GIGAZINE

今お手伝いしている「ル・コルビュジエ プランズ」ですが、
フランスのコルビュジエ財団の資料室に詰めて、撮影形態でデジタル化しているらしいです。
掛け軸スキャナでも、読み取りサイズが足りない。すごく大きいのです。
コーデックスイメージズ
(モノクロ写真部分が作業風景の一部です)

ちなみにウチの事務所で1世代前に使っていたスキャナ、
A4を400dpiでスキャンするのにヒーヒー言う感じのボロですが、
あまりに邪魔なので粗大ごみに出そうと思って調べたら
処理費用は200円でした。


2007年1月22日(月曜日)

ル・コルビュジエ




知人から「コルビュジエのすべての資料を網羅した作品集を作るので手伝って欲しい」と言われてから、
しばらくの企画会議を経て、最終的には
「全ての建築作品の設計資料、これまで公開されていなかった図面を含む約35,000点を
DVDに収録」という、壮大なシリーズになりました。
それまではコルビュジエ財団に保管され、マイクロフィルムでしか閲覧できず
ほとんど公開されなかったような図面までデジタル化
(ちなみにサイズが大きいものがありスキャナ対応できないので
人力で撮影してデジタル化しています)し、
可逆圧縮の新しい画像処理技術でDVDに収録、全16巻です。




プロジェクト全体の方向性が絞られたところで、全体設計に入りました。
まずはDVDのビュワープログラムのGUIの設計、パッケージの設計、
付帯書籍の設計、商品説明サイトの設計と、デザイン作業フルコースです。

コルビュジエですので、ここは気合を入れて
シンプルかつ破綻のない作りこみの設計がしたいところですね。
かなり絞り込んであります。
やはりぜひ「コルビュジエ・カラー」を反映させたかったので
建材用の見本を取り寄せて見せて戴きました。
グレーの諧調の設定が繊細で美しいので、デザイン全体にもグレーの諧調をイメージの中心にしています。

欧文はGill SansとHelvetica、和文は当時一般販売されていなかった独自書体をベースに
書き起こしも数点あります。

パッケージは発売単位の4冊を箱装、フランス他、海外現地製作を視野にいれて
版型や用紙などを設計し、結果かなり独自フォーマットになりました。
各冊にはそれぞれ台紙とDVDトレイ、貼り付ける形で解説原稿の冊子
(日仏英3カ国併記)で、背がフラットになる特殊な綴じになっています。




サイトも基本的にパッケージやDVDのGUIと連動したデザインです。

刊行記念ブックレット
第一巻刊行を記念し、各書店やブックフェアでの販促を主な目的に
ラ・ロッシュ、ジャン・ヌレ邸を特集したブックレットを作成しました。




書店流通を考えないということで、革背に箔押ししてボールをくるんだ表紙を貼る形の
かなり豪華な仕様です。見返しの用紙はぐびき。豪華ですね。w




このシリーズも残すところあと一集です。ほっとするような寂しいような。


イラスト原稿2-高橋真琴

カテゴリー: - poltern @ 03時43分20秒

おしごとを引き受けるまで、高橋真琴先生のイメージは失礼ながら
「こどもの頃に女の子が持っていた文具の絵を描いていた人」
「いわゆる"少女漫画"的な、瞳の中の星を発明した人」
というくらいしか存じ上げませんでした。そしてなんとなく女性と思っていました。

久しぶりに刊行される先生の作品集ということで、
かなりしっかりと打ち合わせし、担当全員で
「真琴画廊(先生のご自宅に併設されたギャラリー)」に伺ったりしました。

担当の方から「少なくとも一点はかならず、あなた好みの絵が絶対あるんですよっ!」と
言われていたのですが、本当でした!
ギャラリーに飾られた絵や原画を拝見しているときに、
一点の絵にくぎ付けになり、それからどんどんのめりこんでいったのです。
先生の絵は「高橋真琴的」な皆の描くイメージを常に高次元でクリアしつつ
実はかなりバリエーションが広いことに、そのとき初めて気が付かされました。



「少女ロマンス」の表紙のイラストは4色分解なのですが、
マゼンタに蛍光ピンクを何%か混合し、分解バランスも調整してもらっています。
地色にも蛍Pがかなり混ざっていますので、マット二ス(後にマットP.Pに変更)でも
かなり目立つ表紙になりました。




「MACOTOのおひめさま」は、ちょっと豪華に箔押しです。
実はイラストの分解方法を失念してしまったのですが、おそらく「少女ロマンス」と
同じ仕様だったと思います。

このイラストの原画は、かなり褪色が進んでいました。
先生も大切に保管されているのですが、長い年月のうちにやはり
蛍光系のインクは褪色が進みます。
このイラストにはほんの少しカビも出ていました。
そのあたりを微妙に調整しつつ分解をお願いして、素敵な表紙になりました。


イラスト原稿-「KISS」表紙-小池田マヤ

カテゴリー: - poltern @ 03時21分25秒

マツダオフィス時代から引き続いてしばらく、講談社漫画誌
「KISS」の表紙をお手伝いしていました。
「のだめ」が連載を開始するちょっと前くらいです。

途中でロゴや表紙フォーマットのリニューアルをしたりしつつ
毎月(途中から隔週)、たくさんの作品タイトルと著者名、
特集タイトルを飾ってイラストをトリミングする作業です。
わたしは週間発行物のおしごとをしたことがないので、
隔週ペースはかなりいっぱいいっぱいでした。

当時すでにDTP化は進んでいたのですが、実務的には
写植とDTP入稿が混在していて、
「KISS」も最初は版下、途中から"半分"デジタル入稿という流れでした。

毎号、巻頭漫画の作家さんから表紙用のカラーイラストの原稿が届くのですが、
ほぼアナログ原稿でした。紙にインクで描いてトレぺがかけてある。
懐かしいですね。

たいていはイラスト用のインクで描かれていて、
漫画誌表紙ですので蛍光系などの発色の良いインクの面積も多い。
基本的には4色+特2〜3色くらいで分解していました。

これがかなり鍛えられました。
定番セッティングみたいなものはあるのですが、
イラスト一点一点、分解の方向性と追加の特色を考えます。
とにかくメインキャラの肌の発色を稼ぐため、蛍光ピンク系が必ず1色。
画面構成によっては、まったく反対の要素で発色を稼ぐため、
限られた特色の中でのやりくりが厳しくなってきます。
途中からイラストも"半分"デジタル化して、CGと手書きのイラストを絡めるなどの
構成が増えたため、自ずと特色混みのカラー原稿の分解について
詳しくなりました。隔週でこれをやっていたので、だいぶノウハウがたまって
今ではありがたく思っています。

上の写真は、お手伝いした中でもいちばん気に入った号。
小池田マヤさんは当時の紙面ではモノクロのコマ漫画を連載されていたのですが、
表紙用に戴くカラーの原稿がとても綺麗でわたし好みでした。
この号のイラストは、特色的にはかなり難しい寒色系の蛍光が多い画面。
蛍光のグリーンとブルーが透明に抜けるように美しく、
なんとか再現したいとかなり悩んだ思い出があります。
印刷でもPC画面のJPGでも、あの原稿用紙の色は出ないなーと、今でも思います。


2007年1月16日(火曜日)

OOSシリーズ

カテゴリー: - poltern @ 06時31分53秒

Object Oriented SELECTIONシリーズです。今ではかなりの冊数が発行されています。
最先端の情報から、定番の教科書的な内容のものも入るということで
かなり絞り込んだストイックなシリーズデザインになりました。

こういう仕様ですと、冊数が増えた時にバリエーションが厳しくなってくるものですが、
このシリーズは順調です。
編集ご担当は、「戦友」と呼べるほどに永くお付き合い戴いていますが、
この方のイメージングが的確です。わたしにはかなり難しい内容が多いのですが
イメージ的に他とどう差別化するかといったことを
具体的なサンプルを挙げてご指示くださいます。

あと、デザイン的にかなり絞り込みましたが、仕様を緩めに設定しています。
基本は白地ですが、面積の広いこのスペースを利用して地色で差別化したり、
特殊な用紙を使ったり。タイトル型押しもありました。

息が長く棚に収まるジャンルのものですので、背から少し平に巻き込んだ形で
かなり印圧を上げたマットスミでしっかりと主張しています。

翔泳社のシリーズ紹介ページ


徳の起源

カテゴリー: - poltern @ 01時34分42秒

徳の起源―他人をおもいやる遺伝子
マット リドレー著, 古川 奈々子翻訳

「赤の女王」とセットで装禎のリニューアルをしました。
こちらは後ろ姿。後ろのほうがしっくり来る気がします。

3DCGブームが来る前から、もともとワイヤーフレームの表現が好きでした。
クラフトワークのPVとかの影響でしょうか。
ワイヤーフレーム上で破綻なく無駄なくミニマルで美しいモデリングをしておくと
実際の3DCGレンダリングの時も自然で美しいような気がします。
3D製作自体はそんなにのめりこんではいないのですけど。


2007年1月13日(土曜日)

赤の女王

カテゴリー: - poltern @ 19時09分35秒

赤の女王

翔泳社刊「赤の女王–性と人の進化」
マット・リドレー著 長谷川真理子訳

「徳の起源」とセットで装禎のリニューアルをしました。
とても面白い読み物でロングセラーのようです。

3Dのモデリングは、友人のデザイナー石田剛氏にお願いして
徹底的に希望の人体モデルを作りこみ、ポーズの検討で
ラフを数案作成した記憶があります。

また、自前の複雑テクスチャに凝っていた時期で
3Dモデリングに負けないくらい手間をかけて
2冊ぶんのテクスチャを作りこみました。


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